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孫子に学ぶ売るためのIT化

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孫子に学ぶ売るためのIT化 (其の六)

 情報漏えい問題が後を絶たない。ITの活用により、顧客管理等はすべてコンピュータまかせという現代こその問題だと思われるむきもあるが、実は、2500年も前から「その間諜本人だけでなく、その情報を知った者はすべて殺してしまわなければならない」と戒めていたのである。時代が変わろうとも、変わらないものがあることを肝に銘じよう。

顧客情報を社外漏えいする者を絶対に許してはならない

孫子曰く
間の事未だ発せず、而して先ず聞こゆれば、間と告ぐる所の者と、皆死す。

孫子 古代の間諜が現代の営業担当者だとすると、営業活動上知り得た情報は、諜報活動による極秘情報であると言える。その情報を漏えいしたり、漏えいしていることに薄々勘付きながら見て見ぬ振りをしているような人間を絶対に許してはならないということだ。  顧客情報の漏えい事件が次々と報告され、この4月には個人情報保護法が完全施行されるなど、顧客情報、個人情報の扱いが難しくなってきている。しかしこれは、法律ができたからそうなのではなく、法律の有無にかかわらず、安易に情報を漏らしてしまうような人間は厳罰に処さなければならないという掟があったのである。
 固定給を貰い、会社の看板や電話番号を使って商売している営業担当者の担当している顧客は、あくまでも会社の顧客であり、もしその顧客との間にトラブルが起こったりすれば、会社が責任を負うことになる。その顧客の情報や、どのようなやり取りをしているのかという商談プロセス情報を自分の手帳やパソコンの中にしまい込んで、自分だけのものにしてしまうようなことは許されないことである。ましてや、その情報を外部に持ち出し、漏えいさせるなどということは、如何なる理由があろうとも許してはならないのだ。
 いざ、誰かが情報を漏えいした、誰かはわからないけれども外部に情報が流出しているとなった時には、犯人と原因を突き止め、徹底して厳罰に処することが必要である。
 そうした厳しい処置をとらなくても良いように、抑止策として、閲覧制限やアクセスログの管理などは是非やっておきたい。会社と個人は別々のものでは決してないのだ。そのことを理解し、納得していない人間に情報という武器を与えることはできない。

利益につながらない営業、成功がイメージできない商談は無闇に繰り返すな

孫子曰く
利に非ざれば動かず、得るに非ざれば用いず、危うきに非ざれば戦わず。

 売れる見込みもないのにただ闇雲に顧客を訪問したり、売れるイメージもできていない営業担当者をただ「訪問しろ、電話をかけろ、足で稼げ」と追い立てるのは、結局のところ、インプットばかりを増やしてアウトプットが出ない結果となり、営業の生産性を著しく害することになることを知らなければならない。
 そもそも、その相手をさせられる顧客に失礼でもある。少なくともお役に立てると思っている先に、せめて自信のある提案をして欲しいものだ。
 大体、訪問してもお役に立てないような営業担当者は、訪問して何をやっているかというと、値引きをしたり、タダ働きをさせられていたり、茶飲み話の相手をさせられているかである。値引きしてでもとにかく売ろうなどと考えるから、無理して原価割れの見積りを出し、それが馬鹿みたいに売れて、結局赤字の取引になったりするようなこともある。赤字覚悟で、計算してやっているのならまだしも、後で見てみたら赤字でした。というようないい加減な仕事をしていては、いつ会社がつぶれてもおかしくないだろう。しかしそんな会社も少なくないのが現実である。
 そういう時に効果を発揮するのが、見積書の共有である。見積書を営業担当者任せにしている企業も少なくないが、危ないこと極まりない。きちんと承認し、蓄積して、顧客からの問合せに、担当者本人以外でも答えられるように共有していなければならない。

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