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営業の見える化

他の人の営業が「見える化」されると経験量が倍増する(第4回)

 売上が伸びない、市場が収縮する、デフレで単価が下がる・・・。三重苦、四重苦が営業部門を襲っている。だからこそ、これまで述べてきたように「営業の見える化」を進めて、「全社営業体制」を作り、顧客のニーズをつかみ、競合の動きを把握し、売れるモノを生み出して、効率よく販売する仕組みを作らなければならないわけだが、個々の営業マンにも頑張って欲しい。売る力を身に付けて、凄腕営業マンになって欲しい。
 実は、営業マンを育てるためにも「営業の見える化」が有効である。営業マンの「売る力」は三つの要因で決まる。一つは「営業センス」、二つ目は「知識・技術」、三つ目は「経験知」だ。あとはやる気があればいい。「営業センス」は天性のもので、教えてできるものではない。「知識・技術」は教えるか、覚えるかすればできるから大した話ではない。大切なのが「経験知」である。一般に「引き出しが多い」とか「事例が豊富」と言われるようなことだが、ここをうまく増やしてやることは、営業マンの個人差を超えて有効なことである。
 問題は「経験量」は、一日二四時間一年三六五日という制約があって、誰しも平等であるということだ。こちらが経験している間に相手も経験を積んでいる。差がつかない。そこでどうするか。他人の経験をもらってくる。「疑似体験」だ。これによって一日二四時間という制約を外し、「経験量」を倍加させていくことができる。そこでのポイントは自分の実体験に照らして疑似体験を吸収するということ。他人の経験をもらってきただけではどうしても「話半分」になってしまって吸収率が悪い。だが、それを自分の実体験に照らしてみると「あぁ、あの人が言っていたのはこういうことか」「これは、以前自分も経験したことだな」という気づきがあって、吸収率が上がる。これを「疑似体験+実体験」と言う。
 営業マンにこの「疑似体験+実体験」をさせてやる方法が、営業ロープレとIT日報だ。営業ロープレはまさに、日頃見えない他人の営業活動を「見える化」させる取り組みで、一対一ではなく「グループ・ロープレ」をお勧めしたい。他の人のを見るのも参考になるし、周囲から感想をフィードバックしてもらうのもいい。そしてロープレでは顧客役もできるから、顧客の気持ちを理解するのに最適だ。
 それとIT日報。日報と言ってもITだから、顧客ごと、案件ごとに時系列に並び替えることができて、商談を流れで追うことができる。紙の日報やメールでやり取りしているだけではこれが難しい。実は、日報では商談は見えない。商談は流れであり、日報はその日の断面図を朝から晩まで並べたに過ぎない。IT日報だとどちらにもなるから、他の営業マンの商談を流れに沿って読むことができる。これは当然自分の実体験に照らして読むことになるから、「あぁ、こういう進め方をしているんだな」「こういう場面ではこういう提案がいいんだな」という気づきがあり、より多くの「経験知」を吸収していくことができる。IT日報は、生々しいノウハウが満載の「生きた営業マニュアル」であり「ドロドロした事例集」である。営業マンの「経験知」を増やしていくためには必須のツールなのだ。
 営業ロープレもIT日報も日頃の業務の合間にできるもので、大した時間もかからないし、コストも低い。どこの会社でも取り組める「営業の見える化」であり、個々の営業マンを育てるために有効である。詳しいやり方は本にも書いておいたから、是非お試しあれ。

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